2010年08月15日

鏡板

「レオニー」→「野口米次郎 能楽論」という流れで鏡板のお話を少し。

残念ながらなかなか行く機会がないのですが
能楽堂の静謐な雰囲気がとても好きです。

先日、野口米次郎の「能楽論」をご紹介しましたが、四本の柱に囲まれた舞台、そして橋掛り・・・
この構造は、他の舞台では見られない独特のものです。

舞台奥の鏡板には必ず老松が描かれています。

この松は鏡松と呼ばれ、春日大社にある影向(ようごう)の松がモデルとされています。
これは、能が当初野外で行われていたことの名残で、
能を神に捧げる際に影向の松が神の依代であり、演者はその松へ向かい演じたため、
鏡板にその松が映っていることを示しているのだそうです。

正面にあるべき松が写っているということで 鏡板というのでしょうか?

さて、画像は昨年5月に岡山 後楽園の能楽堂でお笛の会を催したときのものです。
融の「舞返」でしたが出だしが不安だったので最初のところを先生に付いていただきました。

見所と舞台の間には屋根のない空間がありますので、演奏中にさわやかな風が吹き、
なんともいえない気持ちよさでした。

この老松と切戸口にある竹は岡山出身の日本画家 池田遥邨によるものです。

鏡板



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