2015年06月01日

伯母のこと

5月25日朝、私は伯母が愛用していた靴を抱きしめて病室にいました。

母から電話をもらい、信じられない気持ちで泣きながら走って駆けつけた病室に残っていたのは

膝の痛い伯母にいとこが数年前にプレゼントし、楽なんだと、喜んで毎日履いていたそれだけでした。

50年以上、お店、母、そして私を支え続けてくれた伯母が気道出血により急逝。

いつも変わらない笑顔でお客様を迎え、

私たちにも不機嫌な顔を見せることのない優しい伯母でした。

仕事のこと、プライベートでも小さな事まで相談し、

些細なことでも親身になってくれる伯母には

甘えるばかりで何もしてあげられなかったと悔いばかりが残ります。

85歳でしたが直前まで車を運転し、元気で仕事をしていた伯母です。

ボケるどころか私よりも何でもよく覚えていました。

いきなりいなくなるという事実をまだ受け入れることが出来ません。

ブログを更新しないと、と焦りながらも気持ちが追いつかず、

こちらでこんなご報告をすることに躊躇はありましたが

書かないと次に進めない・・・そう思い至り、書かせていただくことにしました。

辛い日々は続きますが伯母ががんばって守って来た店、

心をこめ大切にしてきたお客様、

伯母のかわりは出来ませんが少しでもその遺志を引き継いで行きたい。

叱る人ではなかったけれど叱られないよう

伯母がいつも見てくれていると思ってがんばります。

伯母が担ってくれていた仕事もしなくてはいけませんので

今まで通りにはブログの更新が出来ないかもしれませんが

どうか変わらずご覧いただけますよう何とぞよろしくお願い申し上げます。


↓ 写真は5月10日、伯母が自宅に呼んでくれて鮎をふるまってくれたときのものです。

お花が好きな伯母は庭にたくさん花を植えて毎日出勤のときに

お店に持って来てくれていました。

このとき私はお花やお料理の写真ばかり撮ってしまったので

翌日、「せっかくやから皆で写真撮ったらよかったわ」と言うと

伯母は「またいつでも撮れるのに」と言ったのでした・・


人の命には限りがあるということを思い知らされました。

伯母には感謝してもしきれませんが

まださようならを言う気持ちにはなれません。

いつもここにいてくれていると思いたい。


携帯で撮った画像ですのできれいに撮れておりませんが・・








*HPで告知しておりました6月19日からの高松展は中止とさせていただきます。

伯母に袋物を教わりたいというお客様がいらっしゃったので

久しぶりに「袋物教室」をしようと伯母も張り切り、

日にちも決めて案内状に入れようと決めたところでした。

迷いましたが両親も高齢ですので無理をせずに

焦らずに出来ることからしようと話し合いました。

申し訳ございませんが何とぞよろしくお願いいたします。

  
タグ :馬場呉服店


Posted by tomida at 07:30Comments(4)お知らせ